特集 薬剤疫学 ~医療ビッグデータの利活用~
1.序論:医療情報データベースの現状と利活用に向けた展望
佐藤嗣道
1
1東京理科大学薬学部薬学科医薬品情報学研究室・講師
pp.1851-1854
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201608059
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日本でも医療情報データベースを利用した薬剤疫学研究が実施されるようになり,本特集では,そのいくつかを紹介する。病院,レセプト,調剤薬局のデータベースには,おのおの特徴があり,研究目的に応じて適切なデータベースを選択することが求められる。しかし,現状では,いずれのデータベースについても,それを単独で用いて仮説検証型の研究ができるテーマは限られている。今後,そのような研究を可能とするためには,バリデーション研究の実施,レジストリ(各種登録制度)の確立,およびレコードリンケージを可能とする社会的な枠組み作りが課題となる。