特集 医療情報の利活用
日本における医療ビッグデータの利活用の現状と課題
山本 隆一
1
1東京大学大学院医学系研究科医療経営政策学講座
pp.614-618
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208257
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日本は医療の情報化自体は先進的であったし,現在でも情報システムの導入率では世界の最高水準にある.しかし,進められてきた情報化の目的は,事務処理の合理化が主体であり,情報を公益目的に利用する二次利用の面においては遅れていたと言わざるを得ない.しかし最近になって,わが国にも大規模な医療健康情報データベースが構築されるようになり,利活用も進められている.一定の進捗はあるものの,課題も存在する.本稿では「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて作成されたレセプトおよび特定健診・保健指導のデータベースを中心に現状を概観するとともに,残された課題について論ずる.
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