特集 薬剤師に必須となる検査値の理解 ~医師からのアドバイスと知っておくべきポイント~
6.炎症反応の読み方
東光久
1
1福島県立医科大学白河総合診療アカデミー・准教授/白河厚生総合病院 総合診療科部長
pp.1281-1284
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201605099
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炎症反応物質とは,炎症時に25%増減することで定義されるタンパク質の総称で,代表的なものとしてCRP(C-reactive protein)やPCT(procalcitonin)があげられる。 ESR(erythrocyte sedimentation rate:赤沈)は炎症反応の指標であるが,タンパク質ではなく,炎症によるさまざまな因子の結果が反映されたcomposite measure(総合指標)である。 炎症を評価するのにこれら検査値のみで判断するのは不適切であり,本人の自覚症状,バイタルサインを含む全身状態,画像を含むその他の検査と経過の中で,適切に判断していくことが望ましい。