特集 バイタルサインから読む! 薬のリスクマネジメント
発熱と炎症反応にかかわる薬
坂倉 智子
1
1北里大学病院薬剤部
pp.749-754
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100966
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発熱および炎症反応の上昇は,日常診療において高頻度にみられる臨床所見の1つである.これらの症状はさまざまな病態において発現するため,問診の結果や各種検査結果などからその原因となっている病態を総合的に判断し,適正な治療を行なう必要がある.
時に注意をしなければならないのは,治療薬として使用している薬物がこれらの症状の原因となっていることがあり,原因探索が遅れて治療が遷延する場合があることである.特に重篤な症状を来たす悪性症候群には注意を払わなければならない.
また,これらの症状を引き起こすもっとも代表的な疾患に感染症があり,抗菌薬が日常的に使用されている.しかしながら,抗菌薬には不適切な使用によって副作用を引き起こすものが多いことから,副作用防止のためのバイタルチェックや使用上の注意点など,看護範囲のなかで知っておくべき事項について解説する.
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