特集 創刊50周年記念特集 医薬品開発における産官学連携の展望
1.総論 4)企業の立場から
多田正世
1
1日本製薬工業協会・会長
pp.2325-2330
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201510075
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急速な高齢化による疾病構造の変化や,新たな医療ニーズが広がりつつある中,創薬難度の上昇や研究開発費の高騰により,製薬企業は高まるリスクを低減しながら効率的に創薬を進める必要性に迫られている。革新的新薬を医療現場へ継続的に届けるという使命を果たすため,我々製薬企業は自前主義の創薬研究から脱却し,革新的新薬の創出に向けたオープンイノベーションを推進してきた。日本医療研究開発機構の設立を契機に,医療現場に近いアカデミアとの連携を強め,基礎研究の成果を積極的に取り上げて,アンメット・メディカル・ニーズに的確に応える新薬を世界に先駆けてわが国で実用化したい。