特集 創刊50周年記念特集 医薬品開発における産官学連携の展望
1.総論 3)行政の立場から ~わが国の医薬品開発における 「創薬支援ネットワーク」の役割~
俵修一
1
,
榑林陽一
2
1国立研究開発法人日本医療研究開発機構 創薬支援戦略部・創薬コーディネーター
2国立研究開発法人日本医療研究開発機構 創薬支援戦略部・部長
pp.2319-2324
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201510069
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「創薬支援ネットワーク」は,政府の「日本再興戦略」,「健康・医療戦略」に基づき,アカデミアで生み出された優れた研究成果を医薬品としての実用化につなげるための,基礎研究と実用化の橋渡し役を担う,オールジャパンの公的創薬支援組織である。これまで3省(文部科学省,厚生労働省,経済産業省)が個別に実施していた医薬品の研究開発支援を一元化し,より効率的な研究開発環境を整備すべく設立された日本医療研究開発機構(AMED)に,「創薬支援ネットワーク」の本部機能を担う創薬支援戦略部が置かれ,アカデミア発革新的医薬品の創出に向けて,さまざまな創薬支援推進事業を展開している。 本稿では「創薬ブースター」を中心とする創薬支援の取り組みについて紹介するとともに,創薬支援ネットワークがわが国の医薬品開発に果たす役割について述べる。