第 I 部 新薬創出に向けたプラットフォーム構築
2.オープンイノベーション 2)企業の立場から:産学連携の可能性も含めて
坂田恒昭
1
1塩野義製薬株式会社・シニアフェロー
pp.232-241
発行日 2017年1月31日
Published Date 2017/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201713232
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近年の製薬業界には,二つのキーワードがある。まず一つは「グローバル化」,もう一つは「オープンイノベーション」である。医薬品が上市されるまでには15 ~ 20 年とも言われる長い期間を要し,しかも成功確率は20,000分の1と言われている。また,このための投下資本は500 億円とも1,000 億円とも言われている。オープンイノベーションという概念の下,アカデミア,バイオベンチャーの初期シーズを育てるために製薬企業のサポートが大いに期待されている。オープンイノベーションをうまく機能させるにはグローバルな視点を持って,創薬に思い入れのあるコーディネーター人材を育てる必要がある。本稿では,製薬業界からアカデミアに期待することを概説する。