連載 薬剤師による処方設計(38)
回復期リハビリテーション病棟における薬剤師の活動
本田篤子
1
,
淺野育子
2
1公益社団法人信和会京都民医連第二中央病院薬剤課
2公益社団法人信和会京都民医連第二中央病院薬剤課 薬剤課長
pp.2191-2196
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201509147
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回復期リハビリテーション病棟では,主に脳卒中や骨折後の高齢患者を受け入れるため,抗血栓薬や抗てんかん薬などハイリスク薬を使用していることが多い。また多疾患を有する患者,高次脳機能障害を有する患者が多く,多剤併用での相互作用や服用方法の複雑化によるアドヒアランス低下など,薬学管理上の問題が起こってくる。しかし包括病棟は検査回数が少なく,患者の体調変化と薬剤の関連性が見逃されやすい。 公益社団法人信和会京都民医連第二中央病院では,薬剤師を回復期リハビリテーション病棟に配置して,他職種と関わりながら詳しい患者情報を入手し,副作用チェックや薬効判定を行い,医師への処方提案を行っている。また,カンファレンスで薬剤情報をリアルタイムに提供して薬物療法の安全を確保し,退院後の生活環境を考慮した薬の減量や用法の簡素化に取り組んでいる。