第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
認知症治療薬
森啓
1
,
嶋田裕之
2
1大阪市立大学大学院医学研究科老年医科学脳神経科学・教授
2大阪市立大学大学院医学研究科生殖発達医学老年内科・神経内科学・准教授
pp.501-507
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413501
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認知症治療薬はドネペジル,ガランタミン,メマンチン,リバスチグミンの四剤である。認知症治療薬は,半年から1年あまり症状の進行を抑制することができる。その薬効を実感することが容易ではない場合もあるが,エビデンスに裏付けられた四薬剤の重要性を確認したい。四剤の使い分け,適用,併用療法に関する使用経験のさらなる成熟と蓄積も必要である。待望される疾患修飾薬とも言うべき根本治療薬の開発と治験事情については,早期治療の有効性という新しい方向性が認められたことから新薬開発にも大きな希望が生まれている。