第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
消化器疾患治療薬
廣岡昌史
1
,
池田宜央
2
,
日浅陽一
3
1愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学講師
2愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学教授
3愛媛大学医学部附属病院光学医療診療部・准教授
pp.481-487
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413481
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消化器領域は広く多様であり,いろいろな新薬の臨床試験が進んでいる。その中でも特に,C型肝炎の治療薬の開発進展が著しい。難治とされていたC型肝炎ウイルス(HCV)genotype 1型の治療薬も,2013年12月に第二世代のプロテアーゼインヒビターとしてシメプレビルが発売され,90%程度の高いウイルス排除率と副作用の軽減が見込まれて いる。B型肝炎もHBs抗原消失を目指した治療法が模索されている。また,消化管領域では機能性ディスペプシアに対するアコチアミド,慢性便秘症に対するルビプロストンが発売された。いずれの薬物も治療対象および正しい治療法の理解を必要とする。