第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
脂質異常症治療薬
原眞純
1
1帝京大学医学部附属溝口病院第四内科・准教授
pp.451-456
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413451
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脂質異常症の治療は現在でもスタチンが中心であるが,スタチンによっても動脈硬化疾患を予防できない“残余リスク(residual risk)”の解消に向け,さまざまな薬剤が開発中である。2013年には,ω-3脂肪酸製剤としてロトリガ®が発売となり,脂肪吸収抑制剤であるオブリーン®が,肥満症治療薬として発売の見通しとなった。選択的PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)αアゴニストは,フィブラートの有効な作用を,より少ない副作用で実現すべく開発が進められている。CETP(コレステリルエステル転送蛋白)阻害薬,PCSK9(proprotein convertase subtilisin/kexin 9)阻害薬など,分子標的薬を含む新たなクラスの薬剤も国内外で開発中である。