特集 プライマリケア医に必要な情報をまるっと整理 くすりの使い方便利帳
第6章 代謝系に作用する薬剤
[脂質異常症治療薬]
その他の脂質異常症治療薬
原 眞純
1
1帝京大学医学部附属溝口病院 第四内科学講座
pp.880-884
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_880
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
・probucol,陰イオン交換樹脂(レジン)は,LDL-C低下作用を有し,スタチンでLDL-Cを管理目標値にコントロールできない場合に投与を考慮する.
・probucolには黄色腫の退縮,レジンのうちcolestimideには耐糖能の改善という作用もある.
・副作用としてprobucolでは頻度不明ながら心室性不整脈が,レジンでは脂溶性ビタミンや一部の薬剤の吸収阻害に注意が必要である.
・nicotinic acidはLDL-CとTGを低下,HDL-Cを上昇させ,Lp(a)を低下させる作用もあるが,大規模臨床研究により動脈硬化性心血管疾患発症を抑制するエビデンスが得られていない.
・nicotinic acidの副作用として顔面潮紅や耐糖能悪化が知られている.
© Nankodo Co., Ltd., 2023