医薬ジャーナル論壇
医薬品販売ルール改正と薬剤師への期待 ―ネット販売解禁がもたらした新たな責務―
pp.2119-2121
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014092119
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2014年6月12日,「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律」が施行された。これに伴い,OTC医薬品(一般用医薬品)は第1~3類の全てについて,インターネットでの販売が法的に可能になった。今回の法改正の注目点は,新たな医薬品分類として「要指導医薬品」が設定されたことである。要指導医薬品は,処方箋医薬品とOTC医薬品の中間に位置し,処方箋薬に準じる厳格な販売法規が定められている。そして法文には,その安全管理と販売の責務を負う医療職こそ,薬剤師であると明記されたのである。また,処方箋医薬品と第1類OTC薬の販売権についても,引き続き薬剤師にのみ与えられた。総じて今回の法改正は,処方箋薬からOTCまで含めて,あらゆる医薬品に対する薬剤師の職責を,より一層明確にしたと言える。