特集 特集2 バイオシミラー・フィルグラスチム
1.総論 ~3製剤目のバイオシミラーの臨床応用にあたって~
佐伯俊昭
1
1埼玉医科大学国際医療センター乳腺腫瘍科・教授/薬剤部・部長
pp.1387-1389
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201405103
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平成26年(2014年)度診療報酬改定では,後発医薬品量/先発医薬品量+後発品医薬品量が60%を超えることが加算の対象となり,ますますその需要が増えてくる。バイオ後続品(シミラー)は,既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオテクノロジー応用医薬品(先行バイオ医薬品)と同等/同質の品質,安全性および有効性を有する医薬品として,異なる製造販売業者により開発される医薬品と定義されている。また,化学合成された医薬品に比べ,分子量が非常に大きいこと,しかし,ヒト型の蛋白のため免疫反応が起きにくく,安全性が高いとされている。今回,本邦で承認を受け市販されたバイオ製剤であるG-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)は,成長ホルモン,エリスロポエチンに続く,3製剤目のバイオシミラーである。後続医薬品と異なり,承認・販売のためには,臨床試験を行い,その妥当性を示すことが求められた。