特集 特集1 バイオシミラーの今後のあるべき姿 ~ジェネリック医薬品も視野に~
3.アカデミアの立場から ~ジェネリック医薬品・バイオシミラーは医療の中でどのような役割を担うべきか~
三宅真二
1
,
黒川達夫
2
1慶應義塾大学医学部クリニカルリサーチセンター・特任教授
2慶應義塾大学薬学部医薬品開発規制科学講座・教授
pp.1347-1349
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201405063
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ジェネリック医薬品について取り上げられる場合,医療費削減の観点からの位置づけが多い。バイオシミラーも,先発バイオ医薬品の70%の薬価がつけられることで,医療費削減効果が期待されている。しかし,財政の緊迫化により,ジェネリック医薬品の薬価を現行の70%から50%に引き下げるべきとの動きも見え始めている。
バイオシミラーでは臨床試験が求められることから,ジェネリック医薬品のように50%まで引き下げることは困難かもしれない。しかし,わが国のバイオ技術を組み合わせ,生産コストを大幅に削減されたもののみを認めるような政策もあり得るのではないだろうか。中央社会保険医療協議会で,医療経済的な新薬の評価を行う政策が議論されている現状では,現実味が感じられる。