特集 特集1 バイオシミラーの今後のあるべき姿 ~ジェネリック医薬品も視野に~
2.医療経済からの考察 ~バイオシミラーの費用対効果~
池田俊也
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1国際医療福祉大学薬学部薬学科・教授(いけだ・しゅんや)
pp.1341-1346
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201405057
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医療経済評価は,多くの国々において医療技術の保険償還の可否の判断や価格設定等に利用されている。分子標的治療薬やバイオシミラーの経済評価を実施する際には,その対象疾患の特性から,生存期間の延長のみならず,疼痛緩和等のQOL(quality of life)の問題への効果も期待されることがしばしばあり,そのような場合にはQOLと生存年の両面を加味できる費用効用分析が適している。わが国においても,2012年に中央社会保険医療協議会に費用対効果評価専門部会が設置され,費用対効果の観点を政策に反映させるための方法について検討が行われており,バイオシミラー等を対象とした医療経済評価が活発化するものと考えられる。