連載 薬剤師による処方設計〈23〉
腎不全患者でのトブラマイシンの投与設計の検討
島田泉
1
,
坂野昌志
2
1国立病院機構 金沢医療センター臨床研究部院外研究員
2名古屋セントラル病院薬剤科
pp.1219-1222
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201404137
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近年,抗菌薬TDM(Therapeutic Drug Monitoring)ガイドラインやMRSA(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus)感染症の治療ガイドラインなどが発刊され,エビデンスに基づいた抗菌薬の投与や提案が実践しやすい環境が整ってきている。しかし,すべての症例に対応できる訳ではなく,ガイドラインに記載されていない症例もしばしば経験する。
今回,クレアチニンクリアランスが20mL/分未満の腎不全患者へトブラマイシン(Tobramycin:TOB)の治療を行うに際し,薬剤師が患者の腎機能に適した投与量・投与間隔を医師に提案する介入を行った。情報が少ない腎不全患者でのTOB投与に関与し,いくつかの資料を参考にしながら投与設計を行ったので報告する。