第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け~新薬の広場~
■血液腫瘍治療薬
畠清彦
1
1がん研究会有明病院血液腫瘍科・部長
pp.354-360
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313354
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昨年から今年にかけて適応拡大されたもの,投与経路の変更などを含めて,新薬のうちもっとも承認に順調に向かっているものを触れた。2012年はALK(未分化リンパ腫キナーゼ)およびCCR4(CCケモカイン受容体4)に対するcompassionate diagnosticsが同時に承認されてよいことであるが,今後改善されるべきである。抗CCR4抗体はこれまでに薬剤のなかったATLL(成人T細胞性白血病/リンパ腫)への承認であり,ようやくT細胞性リンパ腫に承認された。今後CD30リンパ種に対してもセカンドラインとして本年始めには承認予定である。また,まれな疾患への治療薬が承認された。