特集 実践!感染症の治療と制御
9.肺炎治療の実際
山谷睦雄
1
1東北大学大学院医学系研究科 先進感染症予防学寄附講座・教授
pp.1711-1716
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307097
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肺炎は,発症の場所や患者の年齢,基礎疾患,治療を受けている状況,介護の程度などにより市中肺炎(CAP),院内肺炎(HAP),およびCAPとHAPの中間に位置する医療・介護関連肺炎(NHCAP)に区分されている。また,患者の年齢や症状,検査所見,血圧や背景,介護度などにより重症度が分類され,治療の場所や抗菌薬の選択などの目安がガイドラインで提唱されている。これらの疾患区分や重症度分類に応じた治療基準は,肺炎の治療にあたって有用である。筆者の経験したCAPおよびNHCAPに該当する症例も含めて,肺炎の区分,病型の鑑別,高齢者肺炎の病態および肺炎治療の実際を紹介する。