Japanese
English
特集 肺炎ガイドラインの現状と課題
1.市中肺炎 3)抗菌薬治療の実際
A practical approach to management of community-acquired pneumonia
小川拓
1
,
三笠桂一
2
Ogawa Taku
1
,
Mikasa Keiichi
2
1奈良県立医科大学感染症センター 診療助教
2奈良県立医科大学感染症センター 教授
キーワード:
市中肺炎
,
経験的治療
,
De-escalation
,
PK-PD
Keyword:
市中肺炎
,
経験的治療
,
De-escalation
,
PK-PD
pp.41-47
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201305041
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成人市中肺炎診療ガイドラインは2005年に日本呼吸器学会から発表された。治療においては抗菌薬の使用に関する基本的な考え方が示されており,菌種や感受性をもとにしたDe-escalationの概念が明記されている。重症度や治療の場所によって推奨される抗菌薬が細かく記されているが,具体的な投与量や処方内容についての言及はなく,ペニシリン系薬など添付文書の用法・用量で使用するとアンダードーズになる抗菌薬も含まれている。本稿では2011年に日本感染症学会から発表された感染症治療ガイド2011をもとに具体的な処方の実態を交えつつ抗菌薬治療の実際を述べると同時に,今後,課題となりうるインフルエンザ後の市中肺炎やβ-ラクタム系薬の長時間投与について述べる。