Japanese
English
特集 実践!感染症の治療と制御
8.中枢神経系感染症の実際
93(1707)~p95(1709)
森田昭彦
1
1日本大学医学部内科学系神経内科学分野
pp.1707-1709
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307093
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
中枢神経系感染症は,診断や初期治療の遅れが患者の転帰に大きく影響することから,neurological emergencyとして位置付けられている。細菌性髄膜炎の治療において最も重要なことは,症状や徴候から早期に細菌性髄膜炎を念頭に置き,迅速に検査を施行し,適切な抗菌薬と補助療法を開始することである。現在,日本神経学会と日本神経治療学会,日本神経感染症学会の3学会から「細菌性髄膜炎の診療ガイドライン」が公表されており,この診療ガイドラインに準拠した初期治療薬の選択が望ましい。また,各種の炎症性サイトカインの放出を抑制する副腎皮質ステロイド薬の併用は,転帰不良の軽減につながることから推奨される。