連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わり PART I .院内製剤(60)
小児科病棟における薬剤師の薬物療法支援業務
飯盛美由紀
1
,
藤戸博
2
1佐賀大学医学部附属病院薬剤部
2佐賀大学医学部附属病院薬剤部 教授・薬剤部長
pp.1149-1153
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201304149
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近年,新しい医薬品が次々と開発されているが,その大部分は成人患者を対象としており,小児に対する用法・用量が明記されている医薬品は全体の約60%と,少ない。そのため,小児科医は限られた時間の中で,疾病の診断や小児薬用量の決定,剤形の選択,相互作用の確認などで多忙となる。このような状況の中で,病棟において薬剤師が医師や看護師の相談に応じたり,処方量の確認や,患児の服薬支援を行うことは,病棟スタッフの負担軽減につながるとともに,薬物療法の安全性と有効性の向上に寄与すると考えられる。
今回,佐賀大学医学部附属病院の小児科病棟において,薬剤師として実践してきたことや小児の薬物療法で生じる問題の解決策を紹介するとともに,これまでの成果について報告する。