特集 在宅医療の現状と今後の展望
9.在宅医療への薬剤師の取り組み~日本薬剤師会の在宅療養推進アクションプランについて~
安部好弘
1
1公益社団法人 日本薬剤師会・常務理事
pp.1119-1123
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201304119
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多くの国民が望む,介護や医療が必要になっても安心して自宅等で過ごすことができる「在宅医療」の質を確保する上で,医薬品の供給・適正使用・薬学的管理は重要な要素となる。薬剤師は,地域包括ケアシステムにおける多職種連携の一員となり,薬学的な管理を通じて能動的に質の高い在宅医療の実現に貢献することが求められる。現在,薬剤師の在宅訪問業務を実施する薬局インフラは存在するものの,十分に活用ができていない状況にある。日本薬剤師会では,「在宅療養推進アクションプラン」事業を実施し,地域における在宅訪問業務の環境整備を進め,一定の成果が得られている。今後は,より多くの薬局が,在宅医療の現場でチームの一員として,他職種と協働しながら経験と実績を積み重ねていくことが大きな課題である。