特集1 超高齢社会における適正薬物療法の特質 ~ガイドラインの今日的役割と薬剤師の責務~
8.在宅医療における薬剤師の役割と在宅療養支援認定薬剤師制度
狭間研至
1
1ファルメディコ株式会社・代表取締役社長/一般社団法人 日本在宅薬学会・理事長 医療法人嘉健会 思温病院・院長
pp.1475-1478
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/12016061475
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在宅医療における薬剤師の役割は,「薬の準備と配達,そして整理」にとどまらない。もちろん,これらは大切な仕事であるが,薬剤師の役割をこういう風に限定して認識してしまうと,薬剤師のみならず,医師や看護師などの他の医療従事者にとっても,また,ひいては患者自身にとっても良い結果は生まれない。 筆者は,医師として訪問診療を行ってきた中での経験や,薬局経営者として体験した多くの薬剤師とのやりとりを通じて,薬剤師が在宅医療の分野でどのように動けば良いのかということを実際に体感してきた。 本稿では,このような背景の下で見えてきた在宅医療における薬剤師の役割と,それを薬剤師へ広めていくために取り組んでいる在宅療養支援認定薬剤師制度の現状と展望について,まとめてみたい。