特集 ホルモンによる骨代謝の制御
4.臓器連関から見たホルモンによる骨代謝調節(3)オステオクリンとC 型ナトリウム利尿ペプチド
八十田 明宏
1
,
金井 有吾
2
1京都大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・栄養内科
2大阪赤十字病院糖尿病・内分泌内科
キーワード:
オステオクリン
,
CNP
,
NPR-B
,
NPR-C
,
骨伸長
Keyword:
オステオクリン
,
CNP
,
NPR-B
,
NPR-C
,
骨伸長
pp.158-163
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000203
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内因性の生理活性ペプチドであるナトリウム利尿ペプチドファミリーのメンバーの一つ,C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)には,その生物活性を発来する特異的受容体であるB 型ナトリウム利尿ペプチド受容体(NPR-B)と,ナトリウム利尿ペプチドファミリー全般のクリアランスに働くC 型ナトリウム利尿ペプチド受容体(NPR-C)の二つの受容体が存在する.CNP はNPR-B を介して内軟骨性骨化により形成される骨の伸長を強力に促進するが,最近,NPR-C の特異的リガンドであるオステオクリンが,NPR-C に結合することによってCNP を増加させ,最終的に骨伸長を促進することが明らかになった.CNP/NPR-B 系の賦活化は骨伸長障害に対する治療戦略として期待されているが,オステオクリンやそのアナログによるNPR-C の修飾も,その活性を調節する新たな系として臨床展開が期待される.
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