特集 Calcimimetics の新しい展開
9.副甲状腺摘出術とcalcimimetics
角田 隆俊
1
1東海大学医学部付属八王子病院腎内分泌代謝内科
キーワード:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺摘出術
,
カルシウム受容体作動薬
,
シナカルセト塩酸塩
,
アウトカム
Keyword:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺摘出術
,
カルシウム受容体作動薬
,
シナカルセト塩酸塩
,
アウトカム
pp.315-323
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000160
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二次性副甲状腺機能亢進症は,透析患者にとって骨病変のみではなく血管の石灰化ひいては生命予後に関わる合併症である.各国のガイドラインがあるが,わが国のガイドラインの特徴は管理目標PTH が低めに設定されていることである.これは,長期透析患者が多く他国より生命予後の良い日本の患者を守ろうという意識によると考えられる.内科的治療で維持できない患者には副甲状腺摘出術(PTx)が必要になり,これを行った患者の予後が良好であることが多数報告されている.一方2008年シナカルセト塩酸塩が内科的治療に加えられ,日本の透析患者のPTH は低く抑えられるようになった.これを受けPTx 件数も2007 年の1,749 件をピークに年々減少している.しかし,生命予後のためにPTx が必要となる患者は一定数おり,治療が手遅れになってしまわぬように観察することが必要だと考えられる.
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