特集 骨合併症(骨折,アミロイド症を含む)
4.副甲状腺インターベンション
角田 隆俊
1
1東海大学医学部付属八王子病院腎内分泌代謝内科
キーワード:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
結節性過形成
,
カルシウム受容体作動薬
,
副甲状腺摘出術
,
死亡率
Keyword:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
結節性過形成
,
カルシウム受容体作動薬
,
副甲状腺摘出術
,
死亡率
pp.57-64
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002859
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日本では欧米より透析患者の生命予後が良好であり,長期透析患者が多い.本邦のCKD-MBDガイドラインの管理目標PTH値は,生命予後をアウトカムとして欧米のガイドラインより低めに設定されている.2008年,シナカルセトが二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)の治療に参加してから日本の透析患者のPTH値は低く維持されるようになりガイドライン目標値も内科的治療でクリアしやすい時代となった.これにより副甲状腺エタノール注入療法などの副甲状腺インターベンションはほとんど適応を失い,副甲状腺摘出術(PTx)件数も2007年の1,771件をピークに2021年の79例まで年々減少している.一方,内科的治療でSHPTをコントロールしきれない患者はPTx施行後の死亡率がシナカルセト治療群より低いことも報告されている.PTxが必要となる患者は一定数おり,治療が遅れてしまわぬように治療計画を立てることが必要だと考えられる.
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