特集 腎疾患領域のゲノム医療と新規治療ターゲット
4.リン・マグネシウム代謝異常の遺伝子診断とマネージメント
堀之内 智子
1
,
野津 寛大
1
,
飯島 一誠
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科
キーワード:
リン代謝異常症
,
線維芽細胞増殖因子23
,
マグネシウム代謝異常症
,
診断flowchart
,
次世代シークエンサー
Keyword:
リン代謝異常症
,
線維芽細胞増殖因子23
,
マグネシウム代謝異常症
,
診断flowchart
,
次世代シークエンサー
pp.37-43
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000096
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遺伝性リン代謝異常症や遺伝性マグネシウム代謝異常症は多岐にわたり,数々の原因遺伝子が同定されている.遺伝性高リン血症はFGF23 の作用不全やPTHの作用不全を病態の首座とし,遺伝性低リン血症はFGF23 の作用過剰や1,25(OH)2Dの作用不全,近位尿細管障害を病態の首座とする.また,遺伝性マグネシウム代謝異常症は尿細管におけるマグネシウムの再吸収調節機構異常が原因である.一般的に各疾患の頻度は低く,表現型にも多様性を認めることから,臨床診断が困難なことも多い.近年,次世代シークエンサーが各方面で応用されており,遺伝性リン代謝異常症や遺伝性マグネシウム代謝異常症においても遺伝子診断が比較的容易となる可能性が考えられる.
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