Cold polypectomyの是非を問う
10mm未満の小型ポリープに対するマネジメント Japan Polyp Studyデータから
池松 弘朗
1
,
松田 尚久
,
佐野 寧
,
尾田 恭
,
金子 和弘
,
工藤 進英
,
谷口 浩和
,
堀田 欣一
,
藤井 隆広
1国立がん研究センター東病院 消化管内視鏡科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
結腸腫瘍
,
大腸ポリープ
,
術後合併症
,
術中合併症
,
腺腫
,
直腸腫瘍
,
内視鏡的粘膜切除術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Adenoma
,
Colonic Polyps
,
Colonic Neoplasms
,
Colonoscopy
,
Intraoperative Complications
,
Postoperative Complications
,
Rectal Neoplasms
pp.457-462
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017027167
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10mm未満の大腸小型腫瘍性病変の治療内容について,Japan Polyp Study(JPS)における1次全大腸内視鏡検査発見病変を対象に検討を行った.対象病変は5,168病変(2,193名)であった.5mm以下の微小病変では,Cold forceps poly pectomy,Hot biopsyが81.6%で選択され,6~9mmの病変では,Poly pectomy,内視鏡的粘膜切除術(EMR)が92.1%で選択されていた.また陥凹病変,早期癌病変ではEMRが多く選択されていた.偶発症は,0.5%(26/5,168):出血0.48%(25/5,168),穿孔0.02%(1/5,168)と過去の報告と同様であり,clean colonに伴う偶発症の増加は認めなかった.今後,近年注目されているCold snare polypectomyが実臨床において広く適用されることが予想され,JPSが推奨するclean colon化への追い風となることを期待したい.
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