腸管ベーチェット病と単純性潰瘍
腸管ベーチェット病に対する抗TNFα抗体の効果
谷田 諭史
1
,
溝下 勤
,
塚本 宏延
,
尾関 啓司
,
城 卓志
1名古屋市立大学 大学院医学研究科消化器・代謝内科学
キーワード:
Behcet症候群
,
腸疾患
,
治療成績
,
Infliximab
,
Adalimumab
Keyword:
Infliximab
,
Adalimumab
,
Behcet Syndrome
,
Intestinal Diseases
,
Treatment Outcome
pp.593-597
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106048
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抗TNFα抗体薬(インフリキシマブ,アダリムマブ)は,腸管型ベーチェット病患者に対して有効であることが症例報告や前向き試験で示されている.とくにアダリムマブは,既存治療抵抗性腸管型ベーチェット病に対する前向き臨床試験の検討で24週時の著明改善率は45.0%,消化器症状,回盲部潰瘍がともに消失した完全寛解率は20.0%であった.消化器症状以外のベーチェット病症状についても早期から高い消失率を示した.また重篤な有害事象の発生もなく高い有効性とともに安全性も示された.抗TNFα抗体薬は,腸管型ベーチェット病に対する治療オプションの一つである.
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