肝疾患と栄養・サルコペニア
肝疾患とサルコペニア 肝疾患におけるサルコペニアとその発生メカニズム
平松 憲
1
1広島大学病院 消化器・代謝内科
キーワード:
Branched-Chain Amino Acids
,
Insulin
,
Insulin-Like Growth Factor I
,
Interleukin-6
,
Testosterone
,
肝硬変
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
筋肉減少症
,
Myostatin
,
TOR Complex 1
Keyword:
Amino Acids, Branched-Chain
,
Liver Cirrhosis
,
Insulin
,
Testosterone
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Interleukin-6
,
Sarcopenia
,
Myostatin
,
Mechanistic Target of Rapamycin Complex 1
,
Insulin-Like Growth Factor I
pp.517-523
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017234731
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肝疾患は二次性サルコペニアを引き起こし,サルコペニアを合併する肝疾患患者のQOLや予後は不良である.サルコペニアの発生機序は筋蛋白合成刺激の減少と筋蛋白分解刺激の増加に関連する二つの要因に分類される.肝疾患患者においては,前者に関係するものとして,ロイシンを中心としたBCAAの低下とそれに伴うmTORC1の活性化の減弱,高アンモニア血症に伴うミオスタチンの上昇とオートファジーの減少,テストステロンの低下などがある.後者に関係するものとしてはTNF-αやインターロイキン6(IL-6)などの炎症性サイトカインの上昇などがあり,実際にはそれらが複合的に関わっているものと推察される.
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