インターフェロン・フリーC型肝炎治療
遺伝子型1型のC型肝炎の抗ウイルス治療 ダクルインザ/スンベプラによるC型肝炎治療
鈴木 文孝
1
1虎の門病院肝臓センター
キーワード:
Interferons
,
ウイルス遺伝子
,
遺伝子型
,
肝炎-C型
,
再発
,
多剤併用療法
,
第III相試験
,
治療成績
,
Daclatasvir
,
Asunaprevir
Keyword:
Drug Therapy, Combination
,
Genes, Viral
,
Hepatitis C
,
Interferons
,
Genotype
,
Recurrence
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
,
Treatment Outcome
,
BMS-790052
,
Asunaprevir
pp.1463-1468
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017027151
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C型肝炎ウイルスに対する治療薬は,ウイルス蛋白を直接標的に開発されたdirect-acting antiviral agents(DAAs)の登場により,C型肝炎の治療は高い効果とともに,副作用が少ない治療へと進歩している.プロテアーゼ阻害薬(アスナプレビル)とNS5A阻害薬(ダクラタスビル)併用療法24週間投与の国内第III相試験では,ゲノタイプ1型高ウイルス量症例に対して81~91%のSVR率であった.さらに治療開始時NS5A領域のL31またはY93のアミノ酸変異,NS3領域のD168のアミノ酸変異がない症例では94~100%のSVR率であった.製造販売承認後でも同等以上の成績を認めている.一方全体的に有害事象の発現率は低く,忍容性は良好であった.高齢化している日本のC型肝炎患者の治療は,その時にできる最善の治療を行っていくことが大切である.
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