インターフェロン・フリーC型肝炎治療
遺伝子型1型のC型肝炎の抗ウイルス治療 ハーボニーによるC型肝炎治療
是永 匡紹
1
1国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター
キーワード:
ウイルスRNA
,
ウイルス遺伝子
,
遺伝子型
,
ウイルス活性化
,
B型肝炎ウイルス
,
ヘパシウイルス
,
肝臓腫瘍
,
変異
,
肝炎-C型-慢性
,
第III相試験
,
治療成績
,
ウイルス薬剤耐性
,
発癌
,
Ledipasvir
,
Ledipasvir-Sofosbuvir
Keyword:
Genes, Viral
,
Hepatitis B virus
,
Genotype
,
Liver Neoplasms
,
Mutation
,
RNA, Viral
,
Virus Activation
,
Hepacivirus
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
,
Treatment Outcome
,
Hepatitis C, Chronic
,
Drug Resistance, Viral
,
Carcinogenesis
,
Ledipasvir, Sofosbuvir Drug Combination
,
Ledipasvir
pp.1447-1454
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017027149
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C型肝炎ウイルス(HCV)の治療薬はインターフェロン(IFN)からIFNを用いない経口剤が主流となった.国内第3相試験で12週間1日1回経口するだけで,その治療効果の高さが報告されたNS5Bポリメラーゼ阻害薬ソホスブビルとNS5A阻害薬レジパスビルの配合剤であるハーボニーは2015年7月に承認,9月から使用可能となり,実臨床で多くの患者に導入されている.治験症例より高齢や肝線維化進展例に投与され,その治療効果・安全性が確認されつつある一方で,発癌/予後改善効果の解析,治療不成功例の要因,またHCV排除に伴うHBV再活性化といった課題も残っている.さらに,ダクラタスビル,アスナプレビル不成功例に対するハーボニーの治療効果も今後明らかにされると思われるが,治療効果が不十分であることが予想される.高率に治癒する時代であるからこそ,ウイルス排除の失敗=薬剤耐性株出現はできるだけ避け,処方する医師は日進月歩で変化するHCV治療をcatch upし,良い有効性を維持するべきである.
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