有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン-内視鏡検診時代の新たなる幕開け
ガイドライン改訂に当たっての変更点と課題
濱島 ちさと
1
1国立がん研究センターがん予防・検診研究センター 検診研究部検診評価研究室
キーワード:
X線診断
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
死亡率
,
集団検診
,
診断サービス
,
診療ガイドライン
,
リスク評価
Keyword:
Diagnostic Services
,
Gastroscopy
,
Mass Screening
,
Mortality
,
Radiography
,
Stomach Neoplasms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Risk Assessment
pp.125-132
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016164617
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「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」が9年ぶりに改訂された.X線については,旧版評価に加え,さらに科学的根拠が蓄積された.内視鏡検診については,日韓の症例対照研究により死亡率減少効果が証明された.X線検診,内視鏡検診の利益(死亡率減少効果)と不利益を勘案し,両者ともに対策型検診・任意型検診として推奨された.Helicobacter pylori抗体とペプシノゲン法の併用によるがん検診としての死亡率減少効果は不明であることから,対策型検診としては推奨に至らなかった.しかし,リスク層別化は可能である.今後も,内視鏡検診の科学的根拠については,引き続き検討が必要である.
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