消化器癌予防up-to-date
膵癌 慢性膵炎と膵癌
濱田 晋
1
,
正宗 淳
,
下瀬川 徹
1東北大学病院 消化器内科
キーワード:
Capsaicin
,
Catechin
,
Curcumin
,
上皮内癌
,
膵臓腫瘍
,
前癌状態
,
Isothiocyanates
,
間質細胞
,
膵炎-慢性
,
発癌
,
膵星細胞
Keyword:
Capsaicin
,
Catechin
,
Carcinoma in Situ
,
Curcumin
,
Pancreatic Neoplasms
,
Precancerous Conditions
,
Stromal Cells
,
Isothiocyanates
,
Pancreatitis, Chronic
,
Pancreatic Stellate Cells
,
Carcinogenesis
pp.1443-1450
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015402764
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膵癌は本邦において増加を続けている消化器癌であり,その致命率は高い.慢性膵炎・遺伝性膵炎からの発癌は炎症性発癌としての側面をもつ.断酒などによる膵炎の沈静化は発癌抑制に有効であり,治療的介入は予後改善に重要である.動物モデルを用いた検討では膵発癌の化学予防に有用な物質が見出されてきており,臨床応用が期待されている.一方,炎症により活性化する間質細胞が膵癌進展を促進するメカニズムも解明が進んでいるが,単純な間質細胞の除去は必ずしも有効な治療とはならないことも明らかになってきている.炎症を標的とした治療を実現するには,細胞間の複雑な相互作用をさらに解明することが必要である.
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