胆膵疾患診療の最前線 難治疾患のよりよいマネジメントのために
胆膵疾患のマネジメント-胆膵癌を見据えて 慢性膵炎
下瀬川 徹
1
1東北大学 大学院消化器病態学
キーワード:
危険因子
,
膵臓腫瘍
,
ライフスタイル
,
栄養指導
,
膵炎-慢性
,
生活指導
Keyword:
Life Style
,
Pancreatic Neoplasms
,
Risk Factors
,
Pancreatitis, Chronic
pp.449-453
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011130051
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・慢性膵炎患者の平均寿命は一般人に比べて10~16歳短く、死亡原因としては悪性腫瘍、とくに膵癌の合併頻度が高い。・慢性膵炎の長期予後を改善するためには、早期診断による病態の進展抑制が大切である。・断酒、禁煙など生活習慣の改善と食事指導を治療の基本とする。膵炎の鎮静化と再燃防止を目指した薬物療法、ESWLおよび膵管ステント留置などの内科的膵管減圧、外科治療によって膵炎進展の抑制を図る。・慢性膵炎患者を消化器癌や肺癌の高危険群と捉え、癌の早期発見に努める。・慢性膵炎の診断、治療の詳細については、2009年に公表された「慢性膵炎臨床診断基準2009」、『慢性膵炎診療ガイドライン』、2010年の「慢性膵炎の断酒・生活指導指針」が役立つ。
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