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Clinical Gastroenterology Volume 30, Issue 11 （September 2015）

臨牀消化器内科 30巻11号（2015年9月発行）

消化器癌予防up-to-date

胆道癌　膵･胆管合流異常と胆道癌神澤輝実 ¹ , 来間佐和子 , 千葉和朗 , 小泉理美 , 倉田昌直 , 本田五郎 ¹東京都立駒込病院内科キーワード：超音波診断 , 総胆管造瘻術 , 胆管癌 , 胆管腫瘍 , 内視鏡的逆行性胆道膵管造影 , 胆道腫瘍 , 胆嚢腫瘍 , 胆嚢切除 , 発生率 , 磁気共鳴胆道膵管造影 , 膵胆管合流異常 , 早期診断 , 胆道拡張症 , 発癌 , 胆管切除術 Keyword: Choledochostomy , Bile Duct Neoplasms , Biliary Tract Neoplasms , Cholecystectomy , Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde , Gallbladder Neoplasms , Ultrasonography , Incidence , Cholangiocarcinoma , Early Diagnosis , Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance , Carcinogenesis pp.1437-1442

発行日 2015年9月20日 Published Date 2015/9/20

DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015402763

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文献概要
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膵･胆管合流異常(以下,合流異常)は,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常で,乳頭部括約筋作用が膵管と胆管との合流部に及ばないために,容易に膵液が胆道系に逆流する.膵液と混和した胆汁が胆道内にうっ滞し,高率に胆道癌を引き起こす.胆道癌発生率は,先天性胆道拡張症で21.6%,胆管非拡張型合流異常で42.4%であり,癌の局在は先天性胆道拡張症において胆嚢癌62.3%,胆管癌32.1%,胆管非拡張型において胆嚢癌88.1%,胆管癌7.3%であった.合流異常に合併した胆道癌では,発生年齢が通常より15～20歳程度若年であり,重複癌を高頻度に認めた.合流異常は胆道癌の発生母地であり,合流異常と診断されれば,早期の予防的手術の適応となる.