いわゆる"早期の膵癌"-その発生機序と診断
"早期の膵癌"の診断 膵癌の高リスク群とその管理
濱田 晋
1
,
正宗 淳
,
下瀬川 徹
1東北大学病院 消化器内科
キーワード:
危険因子
,
腫瘍症候群-遺伝性
,
膵臓腫瘍
,
糖尿病
,
膵炎-慢性
,
腫瘍の早期診断
,
発癌
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Neoplastic Syndromes, Hereditary
,
Pancreatic Neoplasms
,
Risk Factors
,
Pancreatitis, Chronic
,
Early Detection of Cancer
,
Carcinogenesis
pp.1695-1702
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017095241
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
膵癌にはいくつかの高リスク群が知られており,適切なフォローアップは膵癌の早期発見に貢献しうる.IPMNや新規発症糖尿病は日常臨床で遭遇することの多いリスク因子であり,これらを指摘された患者についてはCTやUSによる画像検査や,疑わしい病変が認められる場合は超音波内視鏡などによる精査が必要である.慢性膵炎は炎症の持続自体が発癌促進に作用するため,飲酒や喫煙といった生活習慣への介入がリスク低下につながる.遺伝性腫瘍症候群や家族性膵癌はまずその可能性に気づくことが重要であるが,本邦では多くの遺伝子検査が保険診療の対象となっていないなど,課題が残されている.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.