大腸LST(側方発育型腫瘍)の新展開
診断 LSTの通常内視鏡診断 非拡大色素撒布も含めて
前山 泰彦
1
,
鶴田 修
,
野田 哲裕
,
長田 修一郎
,
河野 弘志
1久留米大学 医学部内科学講座消化器内科部門
キーワード:
Indigo Carmine
,
大腸内視鏡法
,
腫瘍侵入性
,
腫瘍量
,
側方発育腫瘍
Keyword:
Colonoscopy
,
Indigo Carmine
,
Neoplasm Invasiveness
,
Tumor Burden
pp.1175-1183
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015338893
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通常観察でのLSTの質診断は,他の肉眼形態の大腸腫瘍と同様,腺腫と癌の鑑別には陥凹の存在,二段隆起,色調の不均一などの所見が役立つと考えられる.当施設の過去の検討では,LST-Gは腫瘍径が大きくなるに従い担癌率が上昇し,LST-NGは小さい病変においても担癌率が高く,深部浸潤率も高値であった.とくに結節混在型と偽陥凹型は担癌率が高いという特徴があった.深達度診断においては緊満感を伴う二段隆起または陥凹内隆起が重要であった.LSTは亜分類によって多少性格が異なり,内視鏡的診断を行うためには,まず形態的特徴を把握したうえで診断を展開する必要性があると思われる.
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