大腸側方発育型腫瘍(LST)-新たな時代へ
LSTに対する内視鏡診断 現状と限界
前山 泰彦
1
,
鶴田 修
,
野田 哲裕
,
長田 修一郎
,
河野 弘志
,
光山 慶一
,
佐田 通夫
1久留米大学 医学部内科学講座消化器内科部門
キーワード:
大腸内視鏡法
,
腫瘍侵入性
,
超音波内視鏡検査
,
狭帯域光観察
,
側方発育腫瘍
Keyword:
Colonoscopy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Endosonography
,
Narrow Band Imaging
pp.23-32
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2014091121
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
当施設の過去の検討で,LST-G(LST-granular type)は腫瘍径が大きくなるに従い担癌率が上昇し,LST-NG(LST-non granular type)は小さい病変においても担癌率が高く,深部浸潤率も高値であった.通常観察における深達度診断の指標として緊満感を伴う二段隆起または陥凹内隆起が重要であった.pit patternは,LST-G-M(LST-granular-nodular mixed type)で結節の上に潰瘍を伴うようになると,その部分はVN型を呈し,SM深部浸潤である.また,LST-NG-PD(LST-non granular-pseudo-depressed type)が癌化してくると,その部位でVI型やVN型を呈することがある.NBIでは,LST-NG-PD型SM癌で血管が疎になることが多い.また,SM浸潤部が表面に露出したSM癌ではsurface patternが認識されなくなる.超音波内視鏡は,リンパ濾胞や線維化などによる第3層内の低エコーが深達度の過大評価につながるため注意を要する.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.