小児の消化器内視鏡診療
小児内視鏡検査の実際と注意点 胆膵
糸井 隆夫
1
,
祖父尼 淳
,
糸川 文英
,
土屋 貴愛
,
石井 健太郎
,
池内 信人
1東京医科大学 消化器内科
キーワード:
Hydroxyzine
,
Midazolam
,
Pentazocine
,
膵臓疾患
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
胆道疾患
,
精神鎮静法
,
電子内視鏡
Keyword:
Biliary Tract Diseases
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Hydroxyzine
,
Midazolam
,
Pancreatic Diseases
,
Pentazocine
pp.347-352
発行日 2015年2月20日
Published Date 2015/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015168974
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小児胆膵内視鏡の実際と注意点について解説した.ERCPを主とする胆膵内視鏡は難易度が高く,かつ術後急性膵炎のような時に致死的ともなりうる偶発症がもっとも起こりうる手技であり,適応をしっかり選んで行われるべきである.小児ERCPに用いるスコープは通常の成人用のものと細径十二指腸ビデオスコープがある.使い分けに一定の根拠はないが2歳以上であれば処置用の十二指腸スコープを使用し,2歳以下,多くは1歳以下の場合には細径十二指腸スコープを用いることが多い.鎮静・麻酔に関してはERCP手技は比較的侵襲度が高く全身麻酔が望ましいが,小児科医あるいは内視鏡医による中等度の鎮静,いわゆるセデーションも比較的行われている.使用薬剤,量ともに各施設の小児科医や内視鏡医に委ねられているのが現状である.当科では鎮痛薬としてペンタゾシン(ソセゴンR)と塩酸ヒドロキシジン(アタラックスPR)を,鎮静薬としてミダゾラム(ドルミカムR)あるいはケタミン(ケタラールR)を用いている.
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