内科診療最前線2007 この1年の動向を踏まえて
胆・膵疾患
三好 広尚
1
,
乾 和郎
1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 内科
キーワード:
膵臓疾患
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
胆道疾患
,
細針生検
Keyword:
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Biliary Tract Diseases
,
Pancreatic Diseases
,
Biopsy, Fine-Needle
pp.975-981
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007068423
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2006年に報告された、膵胆道疾患の画像診断および内視鏡診断関連の論文について概説した。その中でも、新しい動向としては以下のことがあげられる。超音波内視鏡下穿刺を利用した、胆道疾患に対するドレナージ留置術の研究が注目される。また、膵疾患に対する診断として細胞診、病理組織診断に加え、免疫学的および遺伝子学的診断について病理医から報告され、研究されている。内視鏡的経乳頭的胆嚢内挿管の報告は、以前より散見されたが、早期胆嚢癌の発見および診断、急性胆嚢炎治療の有用性について見直されつつある。膵胆管合流異常が胆道癌のリスクファクターであることは従来より報告されてきたが、膵管・胆管がOddi括約筋の高位で合流する膵胆管高位合流が提唱され、前癌病変の関連性についての臨床研究が行われている。
©Nankodo Co., Ltd., 2006