発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015148748
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69歳男。約1ヵ月前より心窩部痛と右季肋部痛が出現した。血液検査で肝胆道系の酵素異常とCRP高値を認め、HCV抗体が陽性を示した。超音波検査で肝両葉の実質内に10~20mm大で大小不同の結節を多数認め、造影MRIで腫瘍は肝全体にびまん性に拡がっていた。上部消化管内視鏡検査で食道中部に径12mm大の扁平隆起性病変を認め、生検の病理組織所見でneuroendocrine carcinomaに合致する所見を認めた。初診から約1週間後に突然に食欲不振と顕性黄疸が出現し、画像的に肝腫大の著しい進行を認め、黄疸の出現から6日後に死亡した。剖検を行い食道原発の神経内分泌癌と診断し、転移巣は肝臓に留まらず、ほぼ全体の椎体転移と多臓器転移、また多数のリンパ節転移も認めた。
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