大腸癌肝転移up to date
大腸癌肝転移の術前画像診断
叶 篤浩
1
,
松枝 清
1がん研究会有明病院 画像診断部
キーワード:
肝臓腫瘍
,
MRI
,
術前診断
,
大腸腫瘍
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Gadoxetic Acid
,
Ferumoxides
,
陽電子放射型断層撮影
,
腹部CT
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Liver Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
,
Gadolinium Ethoxybenzyl DTPA
pp.809-817
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013320653
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肝転移をめぐる画像診断にはさまざまな検査が併用されるが,拡散強調画像(DWI)を含めた非造影シークエンスに,肝細胞性造影剤であるgadolinium ethoxybenzyl diethylenetriamine pentaacetic acid(Gd-EOB-DTPA)を併用した造影を加えたMRIは,肝病変の評価の主力である.Gd-EOB-DTPA造影MRIの肝細胞相における肝転移の検出能は超常磁性酸化鉄(SPIO)造影MRIと同等で,細胞外液性造影剤としてダイナミック撮像を行うことにより,肝および腫瘍血流を同一検査で評価することができる.Multidetector-row CT(MDCT)からは,脈管系再構成画像や肝容量測定といった術前シミュレーションに有用な情報も提供される.2-deoxy-2-(F-18)fluoro-D-glucose positron emission tomography(FDG-PET)は肝外病変の検出に優れている.最近は化学療法の奏効によって肝切除が可能になる症例も増加しており,化学療法による所見の修飾にも注意した評価が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013