消化器診療-30年と今後の展望
小腸領域の変遷と展望
藤森 俊二
1
,
坂本 長逸
1日本医科大学 消化器内科学
キーワード:
食品中のコレステロール
,
Peyer板
,
小腸
,
食品中の脂肪
,
食品中のタンパク質
,
食品中の炭水化物
,
腸管吸収
,
腸粘膜
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
免疫
,
Proton Pump Inhibitors
,
小腸疾患
,
カプセル内視鏡法
,
ダブルバルーン小腸内視鏡法
,
腸内細菌叢
,
リンパ小節
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Cholesterol, Dietary
,
Dietary Proteins
,
Dietary Carbohydrates
,
Dietary Fats
,
Immunity
,
Intestinal Mucosa
,
Intestine, Small
,
Intestinal Absorption
,
Peyer's Patches
,
Capsule Endoscopy
,
Proton Pump Inhibitors
,
Double-Balloon Enteroscopy
pp.37-42
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015108244
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小腸は吸収を目的とした臓器である.吸収システムが解明されてくるとともに,物質能動輸送の中心を担うトランスポーターが重要な役割をもっていることがわかった.また,小腸は腸管内の微生物や物質と接しているため強力な免疫システムをもっている.腸管内の細菌叢も含めて,免疫機構や吸収機構は全身に影響をもたらし,自己免疫疾患のみならず,糖尿病や高脂血症などにも関与していることがわかった.また,今世紀に入ってカプセル内視鏡やバルーン内視鏡が実用化され,小腸へのアプローチに変革がもたらされた.両検査により小腸で多くの疾患が診断・治療できるようになった.このように,小腸は近年多くの分野から注目され研究が盛んに行われている臓器である.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.