消化器診療-30年と今後の展望
胃領域の変遷と展望 外科
笹子 三津留
1
1兵庫医科大学 外科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃切除
,
消化性潰瘍
,
腹腔鏡法
,
リンパ腫
,
リンパ節郭清
,
集学的治療
,
近代医学史
,
Gastrointestinal Stromal Tumor
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
臓器温存療法
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Combined Modality Therapy
,
Gastrectomy
,
Gastroscopy
,
Lymphoma
,
Lymph Node Excision
,
Laparoscopy
,
Peptic Ulcer
,
Stomach Neoplasms
,
Gastrointestinal Stromal Tumors
,
History, Modern 1601-
,
Organ Sparing Treatments
pp.31-35
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015108243
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この30年余で,薬物療法の発展により消化性潰瘍,胃の悪性リンパ腫は手術の対象から外れた.胃がんでは,早期胃がんの多くが内視鏡的切除で治癒するようになった.早期胃がんに対する機能温存手術が確立された.早期胃がんを対象に腹腔鏡下の胃切除手術の安全性はほぼ確立されたが,遠隔成績,長期的なQOLの評価は不十分である.進行胃がんに対しての拡大手術全盛の時代は終わり,標準的手術が確立された.今後は化学療法後に拡大手術を行うことで根治不能に近い進行がん・巨大GISTの治癒が期待される.早期胃がんでは胃の局所切除とリンパ節郭清を組み合わせる術式などが開発されるであろう.
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