PSCとPBC-診断と治療の進歩
原発性硬化性胆管炎(PSC) PSCのステント治療
水野 卓
1
,
伊佐山 浩通
,
渡邉 健雄
,
平野 賢二
,
多田 稔
,
小池 和彦
1東芝病院 消化器内科
キーワード:
黄疸
,
ステント
,
胆管炎-硬化性
,
治療成績
,
内視鏡的胆道ドレナージ
Keyword:
Jaundice
,
Stents
,
Cholangitis, Sclerosing
,
Treatment Outcome
pp.1449-1454
発行日 2014年9月20日
Published Date 2014/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015007616
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原発性硬化性胆管炎(PSC)は多発性の胆管狭窄を呈し,胆汁うっ滞から肝硬変に至る.肝移植しか根治的治療がないため,肝不全への進行を遅らせる目的でステント治療が行われる.しかしながら,治療によって胆管炎を引き起こし,コントロール困難になるおそれもあることから,ステント治療は安易に行うべきではない.より遠位の狭窄で,上流の拡張を伴う症例が良い適応と考えられる.一度外瘻ドレナージによる効果判定を行ってから,二期的にステント留置を行うことで,適応の選別を行うことができる.治療の際には肝硬変による出血傾向や胃食道静脈瘤に注意が必要である.感染のコントロールが困難な場合には,経皮的ドレナージ治療への移行をためらってはならない.
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