PSCとPBC-診断と治療の進歩
原発性硬化性胆管炎(PSC) PSCと胆道癌
平野 賢二
1
,
渡邊 健雄
,
水野 卓
,
多田 稔
,
伊佐山 浩通
,
小池 和彦
1東京大学 医学部消化器内科
キーワード:
IgE
,
IgG
,
Ursodeoxycholic Acid
,
危険因子
,
集団サーベイランス
,
胆管炎-硬化性
,
胆道外科
,
胆道腫瘍
,
Gemcitabine
,
TS-1
Keyword:
Biliary Tract Surgical Procedures
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Immunoglobulin E
,
Immunoglobulin G
,
Risk Factors
,
Population Surveillance
,
Ursodeoxycholic Acid
,
Cholangitis, Sclerosing
,
Gemcitabine
pp.1455-1461
発行日 2014年9月20日
Published Date 2014/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015007617
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原発性硬化性胆管炎(PSC)は肝内・肝外胆管癌,胆嚢癌の危険因子であることが知られている.自験例のPSC54例からの胆道癌は9例(胆管癌7例,胆嚢癌2例)であり,PSC発症から胆道癌診断までの平均期間は61ヵ月(2~152ヵ月),胆道癌発症時の平均年齢は43歳(22~63歳)であった.われわれの検討では炎症性腸疾患の合併とIgE正常が胆道癌発生の危険因子であった.予後が良いとはいえず,切除例も4例あるが,全例再発しており,生存例はいない.生存期間は平均17ヵ月(5~41ヵ月)であった.胆道癌発生予測にCA19-9の測定は有用ではあるが,診断の決め手になるほどではなく,参考程度の所見として捉えたほうがよい.
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