消化器神経内分泌腫瘍
膵神経内分泌腫瘍の手術的治療
大塚 隆生
1
,
上田 純二
,
高畑 俊一
,
水元 一博
,
清水 周次
,
田中 雅夫
1九州大学 医学研究院臨床・腫瘍外科
キーワード:
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
腹腔鏡法
,
神経内分泌腫瘍
,
腫瘍悪性度
Keyword:
Pancreatectomy
,
Laparoscopy
,
Pancreatic Neoplasms
,
Neuroendocrine Tumors
,
Neoplasm Grading
pp.101-106
発行日 2012年12月20日
Published Date 2012/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013116826
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膵神経内分泌腫瘍の治療の原則は切除術であり,従来は経過観察とされてきた小さな非機能性腫瘍も含め,すべての腫瘍を切除対象とするのが最近の世界的な流れである.術式は悪性度に応じて核出術,膵部分切除術,リンパ節郭清を伴う膵切除術を選択するが,術前の悪性度評価は必ずしも容易ではない.一方,多発性内分泌腫瘍症に伴う多発膵腫瘍に対しては膵全摘を回避する術式が望ましい.2012年4月に腹腔鏡下膵切除術が保険収載され,今後の普及が見込まれる.転移・再発巣も切除可能であれば切除を考慮する.切除不能肝転移でも90%以上の減量が可能であれば,減量術を含む集学的治療により長期予後が期待できる場合がある.
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