PAD(末梢動脈疾患)フットケアを救肢・救命につなげるために必要な知識
(第6章)PADの検査 ABI/TBI いつ行うか 限界と注意点を含めて
國井 浩行
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1福島県立医科大学 循環器・血液内科学講座
キーワード:
感度と特異度
,
予後
,
重症度指標
,
足関節上腕血圧比
,
末梢動脈疾患
,
無症候性疾患
Keyword:
Sensitivity and Specificity
,
Prognosis
,
Severity of Illness Index
,
Ankle Brachial Index
,
Peripheral Arterial Disease
,
Asymptomatic Diseases
pp.839-844
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015274192
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<Point>ABIは感度・特異度ともに95%以上であり、PADのスクリーニングには有用である。ABIを基に算出したPADの有病率は3~10%、70歳以上では15~20%である、無症候性患者の有病率は症候性患者の3~4倍である。最近のガイドラインでは症状がなくても、65歳以上のすべての患者、50歳以上の糖尿病、喫煙者には測定が推奨されている。ABI値が低ければ低いほど、生命予後が悪い、また、無症候性患者でも同様の傾向がある。糖尿病や透析患者など石灰化が高度な症例ではABIの偽上昇をきたすこともあり、TBIが有用である。
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